平成27年度 東京山中・山高同窓会総会―会長挨拶

 朝からの雨も止んで若葉が爽やかに薫る今日、今年も280名もの大勢の同窓生がお元気に出席され、このように盛大な東京山中・山高同窓会を開催することができますことは、誠に嬉しく存じます。

 本日ここにお集まりの皆さまは、平均年齢が60歳を少し出たところかと思いますが、齢を取るにつれまして、多感で若かった高校生の頃の青春時代が、実にまばゆく懐かしく思い出されてまいります。
その懐かしい母校から今年も伴校長先生と木村先生にお越し頂きました。 また山口の同窓会本部からは、二井会長にお出まし頂いております。後ほどお話しを頂きますが、ご来賓のお二人に、心からなる歓迎の拍手をお贈りしたいと思います。

 本日このように盛大な同窓会を開くことができますのも、池上さん始め当番期である第89期の大勢の方々、それに長年にわたり東京山高同窓会のお世話を頂いております渡邊事務局長や浅川さんを始めとする常任幹事の方々の、絶大なご尽力のお陰です。
ここでご参会の皆様と共に盛大な拍手を贈り、感謝の意を表したいと思います。

 さて昨年の同窓会以降、私たち同窓生の中でいろいろと御目出度いことがありました。そのうち二つばかりをご紹介したいと思います。
 先ず昨年秋に、67期の二井関成さんが、16年に亘る山口県知事としての素晴らしい功績に対し、旭日大授賞をお受けになりました。山高の卒業生が、最高位の旭実大授賞を受けることは近来稀な慶事で、誠におめでたいことであります。
 いま一つ、同じく67期の八木重二郎さんが、萩市の5施設を含む23施設を、「明治日本の産業革命を支えた遺産」として、「世界文化遺産」に登録する運動を、会長として推進してこられましたが、今月4日に諮問機関から、ユネスコに対世界遺産に推薦するとの勧告を、見事に獲得されました。これも実に素晴らしいことであります。
 皆さんとご一緒に、お二人に心からお喜び申し上げたいと思います。

 今年はわが山高が、明治3年、1870年に山口明倫館を山口中学校と改称して145年目になります。その山口明倫館の前身である山口講堂を、上田鳳陽が創設した1815年まで遡りますと、今年は創立200年と言う記念すべき年に当たります。ついでながら、二井さんが館長をなさっておられる山口県立美術館の場所に、防長教育会が山口中学校の校舎を新築したときには、今から丁度130年前の明治18年7月30日の起工式に、明治天皇が出席され、その記念碑は今でも美術館正門の右側に残っています。

 このように輝かしい歴史と伝統を誇る母校で、かつて共に学んだ同窓生のご縁を何時までも大切にして、この総会で大いに旧交を温め合い、これからもこの東京山中・山高同窓会を末永く盛り上げていくことをご一緒に誓い合って、ご挨拶といたします。

平成二十七年五月十六日
東京山中・山高同窓会会長  野 村 邦 武