平成22年度 東京山中・山高同窓会会長挨拶

 新緑が目に沁みるこの爽やかな日に、200名を超える多くの同窓生のご参加を得て、平成22年度山中・山高同窓会を盛大に開催できますことは、誠にご同慶に存じます。
本席には山口からも、母校の川野校長先生と中村先生、それに山高同窓会の末永副会長さんにも、お越し頂いております。ようこそお出で下さいました。

 このように素晴らしい同窓会が開けますのも、同窓会事務局をお引き受け頂いている79期の渡邉史信さんや78期の木村均さん他の常任幹事の方々、それに今年の総会の当番期の浅川弘さんを始めとする84期の方々の、大きなご尽力のお陰であります。
 ここに本日ご参集の皆さまとご一緒に、先ず以て深く感謝申し上げたいと存じます。

 さて、昨年5月に私がこの会の会長に推されましてから、幹事の皆様にお諮りして、新しい試みを幾つかしてまいりました。それをこの機会にご報告いたしたいと存じます。

 その第一は、この東京同窓会にはこれまで明確な会則がありませんでしたので、65期幹事の山本和生さんに原案をお作り頂き、昨年12月の幹事会で会則を定めました。これによりこの東京同窓会が永続性のあるものに、体裁を整えることができました。

 第二に、同窓会の幹事は卒業年次毎にお選び頂いていますので、総数が60名以上にもなります。そこで、会の運営に機動性を持たせるために、幹事会で常任幹事を互選して頂き、常任幹事会を必要の都度開けるようにいたしました。

 第三に、インターネット上に東京同窓会のホームページを作り、常時情報を発信できる体制にいたしました。これには常任幹事の方々の他、特に98期幹事の米川孝宏さんにお骨折りを頂きました。お帰りになりましたら早速アクセスして頂ければと思います。これからはこのホームページを、同期会の伝言板としてもご活用頂けると思います。

 新しい試みの第四は、この同窓会の年次総会の運営のやり方の変更です。
 ご承知のとおり、これまでは新宿のホテルで、会費1万円で正午から開催しておりました。これを今年からは、会場をどこからも交通の便利のよい日本工業倶楽部に移し、この総会の後に同期会も開けるように開催時刻を午後3時からといたしました。会費も6千円に抑えましたので、総会の終わる午後5時頃から、残りの3~4千円の予算で、引き続き同期会も大いにお楽しみ頂きたいと思います。

 さて今年わが母校は、明治3年(1870年)に山口明倫館が山口中学校と改称されてから、丁度140周年に当たります。明治18年7月に防長教育会が全額支出して山口中学校の新校舎を建てた時には、その起工式に明治天皇がご臨席になっておられます。私どもはこのような誇るべき歴史と伝統に輝く、美しい自然に囲まれた母校で、多感な青春時代を共に学んだご縁で結ばれています。

 近頃は日本も世界も生活は年を追って豊かになりました。しかしその一方で、人の心はともすれば荒みがちになっているように見受けられます。私はその原因の一つは、人々が「人との繋がりやご縁を大切にする」という、最も大切な心を忘れてしまいつつあるからではないかと思います。

 東京山中・山高同窓会は、首都圏在住の同期生や先輩・後輩が、素晴らしい母校で学んだご縁を、いつまでも大切にして、年に一度、お互いに交流と親睦を深め合うことを目的にしております。今後ともお互いにこの同窓のご縁を大切にして、東京山中・山高同窓会を末永く益々盛り上げていきますことを皆様とご一緒に誓い合い、開会のご挨拶といたします。

平成二十二年五月二十二日
東京山中・山高同窓会会長  野 村 邦 武